私は、このカードに“旅のパートナー以上の価値”を感じていました。
ビジネスと家族のはざまで駆け抜ける日常。その合間に差し込まれる、ラウンジの静けさ、フロントでの一言、そしてあの柔らかなベッドメイク──それは、単なる特典の寄せ集めではなく、「心に残る時間」そのものだったのです。
しかし、2025年──そのカードは大きな転機を迎えます。
年会費は「プレミアム」の名に相応しく
2025年8月21日以降の新規・切替分から、そして既存会員は2025年10月28日以降に順次、特典・年会費の改定が適用。基本カード年会費は 49,500円 → 82,500円(税込)、家族カード(2枚目以降)は 24,750円 → 41,250円(税込)へ。初年度から家族カード1枚目は無料という枠組みは維持されつつ、価格帯は明確に“プレミアム”の領域へ歩を進めました。
たしかに、驚きを隠せない数字です。
けれど、これは単なる「値上げ」ではありません。プロダクトの位置づけを再定義し、ユーザーの“使いこなし力”が試される、新しいラダー(梯子)への招待状──そう受け止めています。
特典は「宿泊」から「体験」へ
改定後のコアは、無料宿泊特典(Free Night Award)の設計です。
年間利用額の条件は 150万円 → 400万円と重くなる一方、付与される宿泊は最大75,000ポイント相当へとグレードアップ。さらに最大15,000ポイントの持ち出し(トップアップ)が認められ、ラグジュアリー区分の扉が現実味を帯びます。
ステータス面では、ゴールドエリートは自動付帯。
一方、プラチナエリート到達の年間利用額は 400万円 → 500万円へ。到達ハードルは上がるものの、到達後に見える景色──ラウンジアクセスや朝食、レイトチェックアウトの確度──は、旅の「質」を一段引き上げるレバーであることに変わりはありません。
“宿泊”が“体験”へと昇華する。
それが、今回の改定の本質です。
自問──「この価値を、日常で活かし切れるのか?」
結論から言えば、年会費82,500円は、誰にでも勧められるプライスではありません。
けれども、旅がライフスタイルに織り込まれている人にとって、このカードは「移動を設計する力」を与えてくれます。仕事の延長線上にある1泊を、家族の記憶に変える1泊へ。数字の積み上げが、時間の質へと転換される瞬間があります。
そして私は、家計という“企業”の視点からも考えました。年会費は固定費です。固定費は一度積み上げると効いてくる。可処分所得は税・社会保険を差し引いた後の現実のキャッシュで決まる。ここを厳密に捉えなければ、プレミアムの名は家計にとってリスクに変わります。※家計管理では、収入から税・社会保険料(非消費支出)を差し引いた可処分所得を基点に固定費を見直すのが定石です。
私の決断──「過去の満足」に縛られない
このカードには、多くの思い出と満足が詰まっています。
しかし私は、次回年会費の請求前に解約する決断をしました。
理由はシンプルです。
「過去の満足に縛られて、未来の自由を失う」──それほど愚かな経営判断はありません。カードはツールに過ぎません。重要なのは、自分の人生戦略に何が必要かを見極め、資源配分を刷新し続けることです。
私は、旅の質を落とすつもりはありません。
むしろ、「必要な時に、必要な場所で、必要なだけ」──可変費化して積み上げるやり方に切り替えます。ポイント経済圏、OTAのフラッシュディール、ホテル直のキャンペーン、株主優待やふるさと納税の組み合わせ。固定費で“買い切る”のではなく、機動力で取りに行く。これが、今の私の最適解です。
要点メモ
-
年会費・適用日:基本82,500円(税込)。家族カードは1枚目無料/2枚目以降 41,250円。新規・切替は2025年8月21日以降、既存会員は2025年10月28日以降順次適用。
-
無料宿泊特典:年間利用400万円で最大75,000ptのFNA、+15,000ptまでのトップアップ可。
-
エリート資格:ゴールド自動付帯/プラチナは500万円/年決済で到達。
さいごに
変わりゆく時代の中で、何を手放し、何を残すか。
その選択の積み重ねが、自分だけのストーリーを紡いでいきます。
私は、次のページをめくります。旅は終わりません。スタイルが変わるだけです。
